台風などでアンテナが壊れてしまったり、家を新築したりする際には、UHFアンテナを設置しましょう。なぜなら、UHFアンテナは地デジを見るために必須だからです。普段見ているテレビは、このUHFアンテナが電波を受信してくれているおかげで、楽しむことができています。
この記事では、UHFアンテナの役割や種類について確認していきます。あなたに合ったUHFアンテナを取り付けて、快適なテレビライフを送りましょう。
目次
UHFアンテナとVHFアンテナの違いって?
地デジを見るために欠かせないUHFアンテナですが、名前の似たVHFアンテナというものもあります。しかし、このふたつは全くの別物です。まずは、UHFアンテナとVHFアンテナについて、それぞれ解説していきます。
UHFアンテナ

UHFアンテナは地デジを見るための専用のアンテナです。地デジ完全移行が完了した2012年以降、テレビを見るためには欠かせないものです。
UHFというのは「Ultra High Frequency」の略で、「極超短波」のことを指します。この極超短波は、周波数300MHz~3GHzの電波です。このうちの470MHz~710MHzが地デジ放送で使われています。これを局ごとに分けて、使用しているのです。ちなみに、そのほかの帯域は携帯電話や無線LANなどに使われています。
VHFアンテナ
VHFアンテナは地上アナログ放送専用のアンテナです。そのため、地デジ完全移行が完了した現在では、このアンテナを使ってテレビを見ることはできません。なぜVHFアンテナで地デジ放送を見ることができないかというと、取り扱う周波数が違うためです。
VHFは「Very High Frequency」の略で、「超短波」のことです。これは、30MHz~300MHzの周波数を取り扱います。このように地デジで使われている周波数とはまったく違うため、VHFアンテナでは地デジ放送を見ることができないのです。
現在、唯一VHFアンテナを利用するならば、その利用方法はラジオのFM放送のアンテナとして使用することです。FM放送の周波数は76MHz~90MHzなので、VHFアンテナで受信することができます。しかし、アンテナが使える状態であることが前提です。また、FM放送の基地局の方角へ、アンテナの向きや角度などを調整しないといけません。
このように、UHFアンテナとVHFアンテナは、名前は似ていても、まったく別のアンテナということがわかりました。もし、VHFアンテナがまだ設置されたままになっているのであれば、UHFアンテナを設置する際に、撤去してもらうとよいのではないでしょうか。
最近のUHFアンテナにはどんな種類があるの?
地デジ放送を見るために必要なUHFアンテナには、おおまかに分けて3つの種類があります。それぞれ見た目や設置場所が異なってきます。
八木式アンテナ

八木式アンテナは屋根の上に取り付けられた、魚の骨のような形をしたアンテナです。VHFアンテナの頃から使われてきた形なので、アンテナを想像したときにこの形がパッと浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
八木式アンテナの長所は、屋根の上という高い位置にアンテナを取り付けられるということです。そのため、受信感度が1番よいタイプになります。もし受信感度が弱い地域だとしても、骨のような素子というものの本数を増やせば、感度を向上させることも可能です。
ただ、八木式アンテナは見た目があまりよくないのがデメリットです。建物の外観を損なうとして、見た目を気にされる場合は次にご紹介するようなタイプを選ぶ方も多いようです。
平面アンテナ
デザインアンテナもしくはフラットアンテナなどとも呼ばれています。薄い長方形の箱のような形をしており、建物の外壁に取り付けて使用します。八木式アンテナと比べて、すっきりとして目立たないデザインが人気のようです。
ただし、屋根の上に設置できる八木式アンテナと違い、平面アンテナの設置場所は外壁となるため、少し低い位置に取り付けることになります。そのため、八木式アンテナほどの受信感度はありません。
ご自宅の地域が受信感度の高い地域なら問題なく使えるでしょうが、受信感度の低い地域の場合、ブースターなどを使用しなければならないかもしれません。ブースターとは電波を増幅させるための装置で、弱い電波を受信できるようにしてくれます。
室内アンテナ
アンテナを屋外ではなく、室内に設置するための小型のタイプです。設置方法は簡単で、テレビとつないで、室内に置くだけです。そのため、屋外に設置するアンテナと違い、設置費用がかかりません。アンテナ本体の購入費用だけで済みます。
しかし、屋外に設置するアンテナと比べると格段に受信感度が落ちます。環境によってはまったく地デジを見ることができないということもあるので、購入には注意が必要です。受信感度が高い地域でも、高い建物が多いと電波が遮られてしまうこともあります。ご自宅の受信感度を確実に調べるには、アンテナ設置の業者に依頼するのがよいでしょう。
このようにUHFアンテナは、タイプによって見た目も性能も違います。気になるタイプのものがあれば、業者に相談して自宅の環境に合っているか確認の上、設置を依頼することをおすすめします。弊社ではアンテナ設置の業者をご紹介しているので、ぜひご利用ください。
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UHFアンテナの選び方!
UHFアンテナにはどのような種類があるのかがわかりました。では次に、実際にUHFアンテナを選ぶ際のポイントを解説していきます。見た目だけでアンテナを選んでいては、テレビを快適に見ることができないかもしれません。見た目だけでなく、性能もよく確認して購入しましょう。
素子数

八木式アンテナの素子の本数が多いほど、受信感度が上がり高性能となります。素子は地域によって、次の数が目安となります。
- 電界強度が強い地域…4~8素子
- 電界強度が中ぐらいの地域…14~20素子
- 電界強度が弱い地域…20~30素子
販売されている多くのアンテナは30素子が最大で、40素子などのアンテナはまだ一般ではありません。30素子のアンテナのサイズは、約3mとなります。
動作利得
動作利得とは、電波の受信感度のことです。そのため、素子数が多いほど、動作利得も高くなります。動作利得と数値はdB(デシベル)で表されます。dBの目安は次のとおりです。
- 電界強度が強い地域…5dB以下でも可
- 電界強度が中ぐらいの地域…5~10dB
- 電界強度が弱い地域…7~14dB
このように素子数や動作利得にも注意して、性能も充実したアンテナを選びたいところです。これらとアンテナの種類から購入する製品が決まったら、いよいよ設置です。設置する際は、自分ではおこなわず、業者に依頼しましょう。業者をお探しなら、弊社にお問い合わせください。電話でのご連絡はいつでも受け付けております。
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テレビアンテナの設置について
UHFアンテナの設置を自分でやることができれば、設置費用を抑えることができてうれしいとことですが、残念ながらそれはおすすめできません。室内アンテナであれば、自分でも設置することができますが、屋外にアンテナを設置する作業は、非常に危険です。
DIYの危険性1:作業中落下の危険性

アンテナの設置は高所での作業になります。そのため、必ず高所からの落下の危険性がつきまといます。もし本当に屋根から落下してしまえば、命にかかわります。かなり危険な作業となりますから、経験豊富な業者に任せたいです。
DIYの危険性2:アンテナの落下
アンテナの固定が不十分ですと、次第にビスが緩んだりして、アンテナが落下してしまう危険性があります。とくに台風のときがこわいです。
自宅の庭に落下するのであればまだよいですが、台風で吹き飛ばされたアンテナが、近隣の住宅に当たったり、人に当たってしまったりすることも考えられます。そのことを考慮しても、作業に必要な道具をしっかりと用意している業者に依頼するのがよいでしょう。
DIYの危険性3:設置不良の可能性
せっかくがんばってアンテナを設置しても、設置手順に1つでも誤りがあれば、テレビを見ることはできません。確実なのはやはり、業者に任せることです。
業者への依頼について
業者にアンテナ設置を依頼した場合の費用は、15,000~35,000円程度が相場のようです。この金額はアンテナの本体価格や工事費など、基本的な料金です。設置環境や追加機器などによっては、さらに料金がかかる場合もあります。詳しい料金は、一度業者に見積りをとることをおすすめします。
出費はなるべく避けたいところですが、ご自宅に合ったアンテナを確実に設置するには、やはり業者に依頼することが一番です。トラブルを防ぐためにも、屋外へのアンテナ設置は業者にお任せしましょう。
弊社ではアンテナ設置に加え、不要になったアンテナの撤去についても対応してくれる業者をご紹介することができます。また、見積りは現地調査の上、無料でお出ししております。アンテナ設置の際は、ぜひ弊社までご相談ください。
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