
テレビのアンテナケーブルは、同軸ケーブルとも呼ばれていて、テレビ視聴には欠かせないアイテムです。部屋の壁にあるアンテナ端子から、テレビ本体やレコーダーなどにつないで使用します。
これを正しく接続することで、地上デジタル放送やBS・CS放送を観ることができるようになるのですが、じつはケーブルにはいくつか種類があるのです。
テレビの設置場所や観たい番組が決まっていないと、自分が欲しいケーブルを選択することができないので、まずはこれらをはっきりさせておきましょう。
場合によってはアンテナケーブル以外にも取り付けなければならない機器があるケースも考えられます。この記事を参考にして、自分に必要なものをすべて揃えてからケーブルの接続をおこない、快適にテレビ視聴ができるようにしてください。
目次
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テレビのアンテナケーブルは品番・形・太さをチェック
テレビのアンテナケーブルを探すときに確認するポイントはおもに3点です。用途やテレビの設置場所に合わせて、どんな種類のケーブルが必要なのか確認しましょう。
品番
テレビのアンテナケーブルには、アルファベットと数字で品番が付けられています。ここでは「S-5C-FB」という品番を例に挙げて、それぞれが意味する内容をご紹介しましょう。
【S:BS・CSに対応しているかどうか】
Sが付いている場合はBS・CS対応可、Sがない場合はBS・CS対応不可です。
表示 | 内側の直径 |
2 | 3C |
3 | 4C |
4 | 5C |
5 | 7C |
7 | 10C |
上の表でいう「内側」というのは、電気を通すという観点で見てケーブルの品質を左右する、シールドや銅線などの導体部分のことを指します。簡単にいいますと、ケーブルのもっとも表面に見えている黒やグレーの素材を剥がした部分です。
【C:ケーブルの抵抗値】
Cはテレビ用で75Ω、Dは無線用で50Ωです。
【F:絶縁体の素材】
Fなら発砲ポリエチレン、2なら高発泡ポリエチレンです。
【B:使われている網組み銅線(ほかの電波の影響から信号を守る線)】
外部導体が何重になっているか、どのような形状で組まれているかがわかります。
B | アルミ箔テープ付き同編線組 |
BL | 編組三重 |
V | 単層・一重導体編組 |
W | 編組二重・二重導体編組 |
プラグの形
一般的に使用されているプラグは、先端の形状が3種類にわかれています。どのような形があるかとそれぞれの特徴を確認してみましょう。
【ストレートプラグ】
もっとも一般的なプラグ形状で、先端がまっすぐになっています。入手しやすくほとんどの機器に適合しますが、機器の背面に出っ張るような形になるので、壁に寄せて置かれたテレビへの接続は不向きです。
【L型プラグ】
名前の通り、コードの先端がL字に折れ曲がったプラグです。壁に寄せたテレビにも使いやすく、室内スペースを有効に活用することができます。ストレート型のように端子の根元が無理に折れ曲がることも少ないため、断線やコード癖などの不具合が生じにくいのが特徴です。
【F型プラグ】
「ねじ込みタイプ」や「F型接栓」とも呼ばれるタイプで、端子がネジ式になっている機器にのみ適合します。ネジを回して固定するため、誤ってケーブルが外れることもあまりなく、ペットや小さな子供のいたずら防止も向いているものです。
しかし、ケーブルに強い力がかかった際にも抜けにくいため、コードに手足を引っかけるなどした場合にテレビが倒れる危険性があります。また、ネジを回さないとうまく受信されないため、頻繁にテレビの配置を変える可能性がある場合は手間がかかるでしょう。
上記3タイプのケーブルは、両端が同じ形のプラグものもあれば、片方ずつで違う形のアンテナケーブルもあります。テレビとアンテナ端子や、レコーダーをどこに配置してどう接続するかを先に検討して、それに合わせてケーブルを選択しましょう。
自分でケーブルを選ぶのが難しいと感じた場合は、業者に相談するという方法もあります。ケーブルだけを業者に購入してもらうことはできませんが、接続まで任せてしまえば正しいものを取り付けられますし、設置ミスも避けられるのでおすすめです。
ケーブルの太さ
前述したように、品番でケーブルの太さを確認することはできます。しかし、太さが変わることでどのような違いがあるのかを理解していなければ、選択すべきものはわからないでしょう。
じつは、近年の技術向上により、ケーブルの太さによる性能の違いはほとんどなくなっています。異なるのは、取り回しのしやすさやケーブルの頑丈さの2点です。
【細いケーブル】
比較的軽量でやわらかいため、配線しやすいという特徴があります。接続後もコンパクトにまとめておくことができるので、テレビ周りをすっきりとした見た目にすることができるでしょう。
【太いケーブル】
細かい場所への配線は難しいですが、強度があるのでケーブルにかかる負担により耐えることができるでしょう。何かの下にケーブルを通す予定のある人や、1本のケーブルを長く使いたい人には太いケーブルをおすすめします。
品番・プラグの形状・ケーブルの太さが確認できたら、あとはテレビの設置場所と壁のアンテナ端子の距離を調べて、適切な長さのものを購入するだけです。
ただし、ギリギリ過ぎると届かないおそれがありますし、長すぎると映像の損失が発生しやすくなります。テレビと端子の距離より少し長いくらいのものを選ぶとよいでしょう。
【用途別】アンテナケーブルの選び方

ここまでご紹介してきたのは、一般的に使われているテレビのアンテナケーブルです。しかし、テレビの設置場所や家の構造などによっては、以下のような特徴を持ったケーブルが必要なケースもあるので覚えておくとよいでしょう。
外でも使える【防水ケーブル】
文字通り、水に濡れても問題なく使用できるアンテナケーブルで、雨天など水の影響が心配される屋外で使用されることが多いです。ケーブルが屋外を通る可能性がある場合は、こういった防水機能の高いものを選ぶとよいでしょう。
広い場所でも大活躍【延長型ケーブル】
アンテナケーブル同士を接続して、延長することが可能なケーブルです。アンテナ端子から離れた場所のテレビへ接続する際に活躍します。 ある程度遠くまで信号を届けることが可能になるのが一番の利点でしょう。とはいえ、あまりアンテナから離れすぎると、映像が乱れたりノイズの影響を受けやすくなったりする場合があるので注意が必要です。
狭く細い場所に最適【隙間用ケーブル】
屋外のアンテナなどから、窓などのわずかな隙間を利用して配線することができるケーブルです。壁面に工事をする必要がある際にうまく配線できれば、工事を回避することができる場合があります。
先端を自在に加工可能【巻ケーブル】
10m・20mもの長さのケーブルが巻かれているアンテナケーブルです。長いケーブルが必要な場合には便利かもしれませんが、両端または片側にプラグが付いていないので、自身で先端を加工する必要があります。
あわせて確認!周辺機器
テレビを快適に視聴したいのであれば、1本のケーブルを接続するだけでは不十分かもしれません。安定して美しい画像や音でテレビを楽しみたい場合は、以下のような周辺機器が必要なケースもあるので、アンテナケーブルとあわせて覚えておきましょう。
増幅器(ブースター)
増幅器は、テレビアンテナで受信した電波を増幅する機器のことです。アンテナからテレビまで距離があってケーブルが長くなってしまう場合や、電波の弱い地域にお住いの場合などに必要になります。
混合器(ミキサー)
混合器は、複数のアンテナから伸びるケーブルを1本にまとめ、屋内への配線をしやすくするための機器です。地上デジタル放送とBS・CS放送など、屋根やベランダに複数アンテナを設置している場合は使用する必要があります。
分波器(セパレーター)
分波器は、まとめられた複数の電波を分けるための機器です。こちらも混合器と同じように、複数のアンテナを設置している場合に必要になります。 複数の電波信号が混ざったままのケーブルをテレビに直接つないでも、正しく電波信号が認識されません。電波信号をテレビに伝えるためには、分波器で電波を分ける必要があるのです。
分配器
分配器は、1本のケーブルから受け取った電波を2本のケーブルに分けるための機器です。分波器のように電波信号を分けるのではなく、複数の電波信号は混ざったまま2つに分けられます。テレビやレコーダーの台数を増やしたいときに必要です。
これまでテレビの配線などしたことがないという方は、必要な機器がわかってもどのようにつなげばよいかわからないかもしれません。また、自分に必要なものがどれなのか、いまいちわからないという方もいるでしょう。
配線に自信のない方は、テレビのアンテナケーブル交換やアンテナ設置などのタイミングでまとめて配線までプロに依頼してしまえば、失敗なくテレビが接続できます。
もしもどのような業者に依頼したらよいかわからない場合は、弊社に一度お電話ください。状況やご希望をうかがって、対応可能な業者をご紹介します。
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テレビのアンテナケーブル接続方法

テレビの配線をおこなう際は、まず屋内のアンテナ端子を確認しましょう。そして、その形や端子の数によって接続方法が変わるので、以下のようにつないでください。
・F型端子(丸い形の差込口)が2つ
上下の端子どちらが地上デジタル放送でどちらがBS・CS放送の電波かを確認し、それに合わせてテレビの裏側にある地上デジタル放送用の端子、BS・CS放送用の端子にケーブルをつなぎましょう。
・F型端子(丸い形の差込口)が1つ
地上デジタル放送のみ視聴する場合はテレビの裏側にある地上デジタル放送用の端子にケーブルをつなぐだけです。BS・CS放送のアンテナも設置しているという方は、分波器で電波を分けてからそれぞれのケーブルをテレビにつなぎましょう。
・直付端子(ネジのついたタイプ)
・フィーダー端子(2つの突起物がついたタイプ)
これまでご紹介してきたものと先端の形状が異なるタイプなので、直付用やフィーダー端子の形のケーブルを購入して接続しましょう。
メーカーや機種によってつなぎ方の細かい部分は異なりますし、テレビだけでなくレコーダーを接続する場合など、アンテナケーブル以外の配線が必要になることもあります。
その場合は、用意しなければならないケーブルが増えたり接続方法が少し変わったりすることもあるので注意してください。
テレビの不調原因はアンテナケーブル以外にもある
ここまでは、新しくテレビを購入したりアンテナケーブルを交換したりする場合に必要な情報についてご紹介してきました。
しかし、なかには「テレビが映らなくなってしまった」などのトラブル解決のためにアンテナケーブルの交換を考えている方もいるでしょう。
テレビの不調はアンテナケーブルを交換しても直るとは限りません。不調の原因となることがほかにないかまずは確認してみましょう。
・テレビ本体の故障
ケーブルを交換しても直らない場合は本体の故障が考えられます。メーカーや修理業者に相談して、本体の修理をおこないましょう。
・アンテナ本体の故障
テレビやケーブルに破損などの異常が見られない場合は、アンテナが劣化して壊れているおそれがあります。高所のアンテナを素人が確認しにいくのは危険なので、プロにチェックや修理を依頼しましょう。
・周辺機器の故障
混合器や分配器など、周辺機器の故障により不調が発生している可能性もあります。この場合も自分で修理することはできないので、早めにプロに相談しましょう。
テレビの不調は、見た目でトラブルの原因がわからない場合素人での対処が難しいケースが多いです。間違った対処をすれば、かえって状況が悪化することも考えられます。
迅速かつ確実にトラブルを解決するためには、プロに相談することが一番です。弊社の加盟店は、テレビ本体の修理やアンテナ、ケーブルの修理までさまざまな作業に対応できる業者がいます。相談窓口は24時間365日無料で受け付けていますので、お気軽にお電話ください。
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まとめ
アンテナケーブルを選ぶ際に注目したいのは先端の形状、ケーブルの太さ、ケーブルの長さです。ケーブルを購入する前に、部屋の配置やアンテナの位置、プラグの形状やテレビとアンテナの距離などをあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
そして、アンテナケーブルの配線は、接続する位置さえ間違えなければ簡単な作業です。選び方や配線の仕方に不安のない人は、自力でおこなってみるのもいいでしょう。反対に、不安な人はアンテナ工事を扱う業者へ相談してみてください。
「自宅のテレビアンテナがどうなっているのかわからない……」「テレビは映っているけど、ノイズが乗る……」などの疑問や不安にも答えてくれることでしょう。
業者探しが面倒という場合は、弊社にご相談ください。お住まいの地域などを考慮して、迅速な対応が可能な業者をご紹介いたします。
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