いつ起こるかわからない落雷被害。
「自宅のアンテナに落ちるのではないか」と心配している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
簡単な対策で落雷を防げるなら防ぎたいですよね。
しかし、落雷に対しては、意外にも多くの人が間違った認識をしています。
そこでこの記事では、アンテナと落雷について解説します。
- 落雷被害の種類
- 落雷被害はどのような場合に起こるのか
- 落雷でテレビが本当に故障しているか確認する方法
- 自分でできる落雷被害の対策
読み進めれば、正しい落雷対策がわかり、万が一落雷被害にあったときにも落ち着いて対処できるようになるはずです。
アンテナに雷が落ちやすいというのは間違った認識
雷は高所で尖った場所に落ちやすいというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
屋根にあるアンテナは高所で尖っているため、雷雨の日には落雷しないかと心配になることもあるでしょう。
しかし、実はアンテナに雷が落ちやすいというのは間違った認識なのです。
雷雨の日に雷が落ちて停電することがあります。
そのとき、停電しているのは自分の家だけでしょうか?
多くの場合、地域一帯が一斉に停電していますよね。
これは地域一帯のアンテナに落雷したわけではなく、電信柱に雷が落ちたために起こっているのです。
自宅の屋根にあるアンテナに落雷する確率ももちろんありますが、雷によって停電する原因の多くは電信柱への落雷です。
停電による電化製品の故障などが気になり、アンテナのいらないタイプのTV契約に変更しようと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、電信柱に落雷してしまう以上、ご自宅のテレビアンテナを撤去しても電化製品が壊れてしまう可能性はあるのです。
落雷による電化製品の故障を防ぎたいなら、アンテナをなくすのではなく、雷雨の日に電化製品をコンセントから抜いておくことが有効な対策です。
落雷被害は「直撃雷」と「誘導雷」の2種類ある
落雷被害にはおもに「直撃雷」と「誘導雷」の2種類がありますが、このどちらの被害に遭ったのかによって被害の度合いは大きく異なります。
直撃雷
直撃雷とは物や建物に雷が直接落ちることで、「落雷」は一般的に直撃雷のことです。
雷の電力を直接受けるため、数百万ボルトの電圧、1千アンペア以上の電流を受けることになります。
しかし落雷は、高さが20メートルを超す建物や、周囲の木や電柱、鉄塔よりも高い建物で起きる傾向にあります。
自宅の高さが周りの電柱や鉄塔よりも高いというケースは少ないでしょうから、家に直撃雷を受けることは極めて稀といえます。
誘導雷
誘導雷は、落雷で発生した高電圧や高電流が電線や電話線などに流れることを指します。
落雷による電化製品の故障はこちらの「誘導雷」の被害あることがほとんどです。
雷による大電圧と大電流に耐えられる家電はないため、電線や電話線からの誘導雷を受けた電化製品はまず故障します。
雷でテレビが映らない!本当に故障したか確認する方法
落雷後にテレビが映らなくなった場合、映らないだけで故障していないことがあります。
そこで試したい確認方法があります。
まず、テレビが映らなくなったときの症状はどのようなどのようなものでしょうか?
- 電源が入らない
- 電源は入るが映像が映らない
- 電源は入るが電波が受信できなくなった
- テレビのランプが点滅している
落雷によるテレビの不具合では以上のものが考えられます。
このような症状が出たときには本体のリセットをおこないましょう。
リセットの方法はメーカーや機種によって異なりますので、取扱説明書を確認しながらおこないましょう。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。
リセットをしたのち、通常通り使用できるようになれば故障はしていません。
しかしリセットをおこなっても使用できないなら、落雷により故障していると考えられます。
このような方法でテレビが本当に故障しているのかを知ることができますが、この方法は必ず雷がおさまってからおこなうようにしてください。
雷が鳴っている間やまだ鳴りそうなときには落雷によって感電するおそれがあるためです。
落雷対策として雷サージプロテクタを取り付ける
雷が落ちると、雷サージ(異常電圧や異常電流)が発生します。
電化製品が被害を受けないように、雷サージプロテクタで対策しましょう。
雷サージプロテクタとは、落雷時などに起きる瞬間的な高電圧や高電流から機器を守る装置で、雷ガードとも呼ばれます。
雷サージプロテクタ付きの電源タップが比較的安価で販売されており、簡単に取り付けられます。
大事な電化製品を守るために、取り付けておくことをおすすめします。
次は、このような対策グッズを用意する前に雷雨になってしまった場合にできる対策方法をご紹介します。
突然の雷雨への対策
電化製品をコンセントから抜く
1つ目は、電化製品をコンセントから抜いておくということです。
電源を落としていても誘導雷の被害に遭うことはありますが、コンセントから抜いてしまえば誘導雷は電化製品には届きません。
主幹ブレーカーを落とす
2つ目は、ブレーカーを落としておくという方法です。
ブレーカーを落としておくことで電化製品に高電圧や高電流が流れるのを防ぐことができます。
まとめ
「家のアンテナに雷が落ちやすい」ということはないです。
アンテナに雷が落ちてしまうかもしれないと心配に思っていた方には意外な内容だったかもしれませんね。
ただし、誘導雷によってアンテナが故障してしまうことももちろんあります。
ご自宅にアンテナがなくても、誘導雷でテレビや周辺機器が故障してしまうこともあります。
雷雨はいつ起こるかわからないため、雷サージプロテクタを取り付けるなど、できる限りの落雷対策をしておくことが大切です。
なお、落雷によるアンテナの故障は火災保険で費用を賄えることがあります。
被害に遭ってしまった方や、アンテナに不具合がありそうだという方は、アンテナのプロにご相談してみましょう。
アンテナ110番でも、お近くのアンテナのプロをご紹介していますので、お気軽にお問い合わせください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、本日中の施工が難しい場合があります。